命の値段

2018年1月19日

あなたは映画は好きですか?

私は大好きです♪

どれくらい好きかというと、
1ヶ月に1回観るか観ないか位好きです♪

たくさんの映画を見ていると、
たまに不思議に思ったりする事があります。

最近の映画はCGで色々出来てしまいますが、
そういった技術を使わずに、
作られる物もたくさんあります。

皆さん大好きジャッキーチェン
彼の映画もほぼCGを使いません。
(早送りはするけど)

ジャッキーの戦闘シーンは、
迫力ある動きを見やすくする為、
基本的にカメラは固定しています。

ハリウッド映画みたいに、
やたらとカメラをグラグラ動かして、
ごまかしていたりしません。

カメラを固定している事により、
1対3とか10対10のシーンが
ワンショットで観れてるのがいいんです!

あのゴチャゴチャしている中で、
カッコいい動きとギャグ要素が
あるのが楽しいんですよね~。

有名なシーンがあり、
暴走したトラックが店に突っ込むシーンで
カメラが切り替わった時に、
ドライバーがヘルメットを装着しているのが笑えます。

まさか、見逃しなんて事はないと思うので、
まぁ平気だろという感覚で
公開しちゃう雑っぷりが最高です。

ハリウッド映画でそんな事が見つかれば、
大事な場面の雰囲気を壊しかねません。

しかし、中華や香港映画にとっては、
そんな事はお構いなしです。

視聴者も気にしません。(たぶん)

まぁ、そんなコメディ映画はおいといて。

私が未だに不思議に思っている作品があります。

それは「闇の子供たち」という作品です。
2004年に文庫本で発行されたもので、
「血と骨」で有名な梁石日の作品。

内容は、タイで行われる人身売買をとりあげたもの。

貧困による影響で、お金を得る為に、
親が臓器密売業者やマフィアに子供を売るのだ。

作品自体はフィクションだが、
現実に起きている事を題材にした作品です。

売られた子供たちは売春宿で働かせられ、
白人から性的虐待を受ける事もある。

まともな生活環境も与えられていない為、
いずれ病気にかかってしまう。
もちろん治療などは無い。

治療も受けられず不衛生な環境に放置されるので、
身体の弱い子供たちは死を迎えてしまう。

そして、死んだ子供はゴミと一緒に出される。

そんな絶望する環境の中から、
なんとかして逃げ出す事に成功した子供。

この先は、是非読むか観て欲しいです。

この作品のメガホンを取ったのは、
「亡国のイージス」などの阪本順治監督。

実際の撮影もタイで行われていて、
映像からもタイの日常や
とても裕福とは思えない生活感が伝わってきます。

そして私が思っている事として、
どうやってこの作品を撮ったかという事。

子供の人身売買の話なので、
もちろん子供たちに演じてもらいます。

もちろん配慮はしていますが、
子供に性的描写のシーンを
演じさせている事が強烈です。

まだ心が未熟な子供に演じさせるには、
かなり厳しいものがあると感じました。

10年位前の話なので、記憶違いな気もしますが、
未だにどうやって撮影したんだろう、
子供たちになんて説明したんだろうとモヤモヤです。

監督は、あくまでリアルを求めていた為、
キャスト選びにもそうとう念を入れたそうです。

外国が同じテーマで撮影をしようとしたところ、
地元マフィアに銃で襲われたという事実もあります。

さらには、様々な困難の上に仕上がった作品が、
バンコク国際映画祭の上映前に
止められるという事態も起きています。

止めたのは映画祭の運営。つまり現地人。
理由としては、タイのイメージが悪くなるからです。

つまり、表社会と裏社会の両面から妨害を受けたのです。
それほど、この人身売買というテーマは、
根強く難しい問題となっています。

日本から20cmしか離れていない国で、
およそ日本では考えられない
過酷な人生を送る子供たちが描かれています。

世界で起きている一つの事として、
観ておいて損は無いと思う作品です。

ちなみに、
江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡が出演しています。

あわせて読みたい関連記事

映画

Posted by anything